はじめに
曲を弾くとき、皆さんはどのように弾き方を知りますか?
最近は動画サイトで弾き方の解説動画がたくさん投稿されています。それを見て練習している方も多いのではないでしょうか。また、楽譜を見たり耳コピをしたりして弾き方を練習している方もいらっしゃると思います。
音感を鍛えるためには耳コピが最も良いです。しかし、耳コピに慣れていない方はとても時間がかかります。また、自分の音感が頼りなので、すべて正しいかどうかは分かりません。そこで、正確で簡単に弾き方が分かるものが「TAB譜」や「コード譜」です。
「TAB譜」とは
「TAB譜」とは、リズムや弦を押せる箇所が記されている楽譜です。6本の横線が引かれており線上に数字が書いてあるものです。TAB譜を見るだけで弾き方がすべて分かります。
![TAB譜](https://enjoynow38.com/wp-content/uploads/2020/11/TAB譜-1-500x159.png)
TAB譜
「コード譜」とは
「コード譜」とは、押さえるコード名が歌詞の上に記されているものです。コード弾きで弾き語りをする方にお勧めのものです。
![コード譜](https://enjoynow38.com/wp-content/uploads/2020/11/コード譜-500x176.png)
コード譜
TAB譜の見方
TAB譜の見方①
![TAB譜の読み方](https://enjoynow38.com/wp-content/uploads/2020/11/TAB譜の読み方.png)
TAB譜の見方
上図はTAB譜の一例です。
- 下半分の6本の横線が弦を表している
- 上の横線が1弦、下の横線が6弦
- 線上の数字は、押さえるフレット数
- 数字が記されている箇所が、押さえる弦とフレット数
- 上半分の音符は、リズム
- 左から右に向かって弾いていく
- 最も上に記されているローマ字は、その小節のコード
TAB譜には、さまざまな奏法(テクニック)によって記号が決まっています。その記号を覚えることで、TAB譜に忠実な弾き方が弾けるようになります。
TAB譜の見方②
![TAB譜の読み方②](https://enjoynow38.com/wp-content/uploads/2020/11/TAB譜の読み方2-1.png)
TAB譜の読み方②
画像の通り、それぞれの奏法が記号で記されています。
- チョーキング :上矢印 または 「C」
- チョーキングダウン:下矢印 または 「D」
- グリッサンド :斜め線 または 「g」
- スライド :斜め線 または 「s」
- ハンリング :山なりの曲線 または 「H」
- プリング :山なりの曲線 または 「P」
- ブリッジミュート :「P.M」
- ビブラート :波線
- トリル :「tr」
奏法のやり方については今後記事を投稿しようと思います。
TAB譜の見方①の弾き方
- テンポはBPM:120
- 最初は5弦の3フレットを押さえる
- 次は2弦の1フレットを押さえる
- 3小節目は、同時に1弦から5弦まで鳴らす(Cコード)
- 3小節目の押さえる箇所は、1弦開放(押さえない)・2弦1フレット・3弦開放(押さえない)・4弦2フレット・5弦3フレット
- 上半分に記されている音符のリズムで弾いていく
TAB譜の種類はいくつかあります。さらにシンプルなものや、「ー(ハイフン)」で6線譜を表したものもあります。どのTAB譜も基本的な見方は同じです。
コード譜の見方
![コード譜の見方](https://enjoynow38.com/wp-content/uploads/2020/11/コード譜の見方.png)
コード譜の見方
- 上半分に記されているローマ字は、押さえるコード名
- 下半分は歌詞
- コードチェンジのタイミングは、コード名が書いてある歌詞の位置
コード譜は、テンポやリズムが記されていません。そのため、曲を聴いて(耳コピして)ご自身で決めます。曲を聴いてもリズムが分からない場合は、自分が弾けるリズムの中で最も近いリズムや弾きやすい弾き方でストロークしてみましょう。
上図の弾き方
- 最初に押さえるコードは「G」
- 歌詞の「いったいこのま」まではGコードで弾く
- 次に押さえるコードは「D」
- 歌詞の「ま い」の部分はDコードで弾く
- 右手のストロークパターンは、ご自身で決める(曲を聴いて耳コピする)
アドバイス
曲の弾き方を知る方法として、耳コピをすることは耳が鍛える方法としてとても良いです。しかし、ギターを始めたときから耳コピをしようとするととても時間や労力がかかり大変です。そのため、最初はTAB譜やコード譜を見ることで、簡単に弾き方を知ることができます。
TAB譜はバンドスコアなどに使われている楽譜です。初めて見た方は、何を表しているのか分からないかもしれません。しかし、見方を知ることで一目で弾き方が分かるようになります。
また、TAB譜はギターのみではなく、ベースにも使えます。ベース用のTAB譜は横線が4本になるのみで、その他には特に変わりません。ベースを弾きたいと思っている方もTAB譜の見方を覚えておくと良いでしょう。
コード譜は、ネット上で検索すると無料で見ることができます。弾き語りをしたい方などにお勧めの楽譜です。コードチェンジをするタイミングは、正確ではない場合もあります。実際に弾きたい曲を聴いてコードチェンジをするタイミングを確認してみましょう。
また、コード譜はリズムが記されていません。そのため、ストロークパターンも弾きたい曲を聴いて耳コピする必要があります。完璧なストロークパターンは聴き取れないかもしれませんが、分かる範囲内で耳コピをしてみます。聴き取れない場合は、曲の雰囲気に合うようなストロークパターンにしたり、弾きやすいストロークパターンで弾いてみましょう。
注意点として、TAB譜とコード譜もすべて正しいとは限りません。原曲と違う部分があることもあります。そのため、楽譜をすべて信用するのではなく、ご自身の耳を信用しましょう。まずは自分の耳で聴き取り、その次に楽譜を見て弾き方を知るというような意識で練習するようにしましょう。そうすることで自然と音感が鍛えられるようになります。
まとめ
今回はTAB譜とコード譜についてご説明いたしました。
楽譜の見方に慣れないうちは理解するのに時間がかかるかもしれません。しかし、諦めず根気よくやっていきましょう。慣れれば見ながらすぐに弾くことができるようになります。
それぞれの楽譜を読めるようになることで、曲を練習するスピードが早くなると思います。プレイスタイルによってTAB譜とコード譜を使い分けると良いでしょう。
コード譜を見て、すぐにそのコードを押さえることができ、コードチェンジもスムーズにできるようになると、初見でも弾き語りができるようになります。
さらにギターを楽しむためにも、楽譜の見方を知っておくことをお勧めします。
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